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玉田 正男; 越川 博; 細井 文雄; 諏訪 武
Radiation Physics and Chemistry, 54(4), p.409 - 411, 1999/00
被引用回数:2 パーセンタイル:21.16(Chemistry, Physical)ポリビニルカルバゾール(PVCz)を323Kから623Kのアルゴンガス雰囲気で2MeVの電子線を照射し、架橋をゲルパーミエーションクロマトグラムとゲル分率で評価した。50KGyの線照射ではPVCzは分解したが、同線量の電子線照射では高分子量成分が増加し、架橋した。100KGyまで照射すると線を用いた場合においても架橋が生じ、線量の増加とともにゲル分率が増加した。500KGyの照射で電子線では75%、線では60%のゲル分率が得られた。電子線照射の場合について、照射温度の影響を検討したところ、ガラス転移点に近い473Kまでの加熱では架橋の効率が上昇した。さらに昇温すると熱分解が生じ、架橋の効率が低下した。
杉山 政彦*; 仁田 真*; 八木 敏明; 瀬口 忠男
DEI-94-88, 0, 9 Pages, 1994/12
難燃XLPE、特殊耐熱PVCを用い、空気中、酸素加圧下及び真空中で線照射を行い、ゲル分率及び機械特性とXMA分析より求めた酸化領域との関係を検討し、放射線劣化の特徴を調べた。照射試料のゲル分率は酸化層と架橋層の厚さによく対応し、ゲル分率測定から放射線劣化における酸化層を推定できることがわかった。機械特性はXLPE及びPVCとも酸化層の増加とともに低下し、特に、試料表面の酸化劣化が大きい試料ほど、ノッチ効果の影響は顕著に現れることが明らかになった。
吉井 文男; S.Kulatunge*; 幕内 恵三
Angewandte Makromolekulare Chemie, 205(3537), p.107 - 115, 1993/00
被引用回数:9 パーセンタイル:43.82(Polymer Science)放射線加硫天然ゴムラテックスから調製したフィルムの耐老化性を改善するために酸化防止剤の選択を行った。酸化防止剤としては14種類を用い、次の方法により選んだ。放射線加硫ラテックスフィルムで約97%のゲルのある試料を酸化防止剤の共存下で酸素をバブリングし、酸化劣化によるゲルの減少量を測定した。ゲルの減少量が少ないほど酸化防止効果があると言える。その結果、Nonflex TNPとAntage DAHがゲルの低下が最も少なかった。したがって、この酸化防止剤を放射線加硫ラテックスに添加し、フィルムの耐老劣化性を調べた結果、100C、20時間の老化では強度の低下がなく加硫ラテックスフィルムの酸化防止剤として有効であることが分った。また、酸素バブリング法による溶媒抽出は、最適な酸化防止剤を選ぶのに有益な方法であることが分った。
宇田川 昂
高分子論文集, 49(6), p.551 - 553, 1992/06
被引用回数:2 パーセンタイル:21.32(Polymer Science)繊維強化プラスチックの放射線劣化に及ぼす繊維の影響を2MVの電子線を用いて調べた。耐放射線性は、母材にビスフェノールA系エポキシを用いた積層板の三点曲げ強度から評価した。カーボン繊維積層板はガラス繊維積層板より、かなり高い耐放射線性を示した。カーボン繊維とガラス繊維充填材の間にある違いを調べるため、母材としてポリエチレンを用いてモデル化した積層板の吸収線量とゲル分率の関係を調べた。ゲルの生成はカーボン繊維を充填した場合に著しく遅かった。この結果から、カーボン繊維には母材樹脂に対する放射線保護作用があり、これが炭素繊維強化プラスチックに高い耐放射線性を与える主な原因となっていることが分った。
八木 敏明; 川上 和市郎; 神村 誠二*; 柳生 秀樹*
EIM-89-114, p.1 - 9, 1989/12
熱可塑性エラストマー(TPE)は加工が容易であることに加えて耐摩擦性等、優れた特性を持つため、電線・ケーブルをはじめ様々な分野で用途開発が進められている。本報告は耐放射線性が良いと期待されるウレタン系TPEについて、その構成成分であるポリオールの種類(エーテル系、エステル系等)およびジイソシアネード成分とポリオールの配合比が、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)の耐放射線性にどのように影響するか調べた。エーテル系材料では、伸びの低下を指標にした場合、ジイソシアネート含有量が40数%付近に最適値を示すピークが観察された。また、ポリオールの種類により照射後のK原子の分布は著しく異なり、エーテル系、カーボネイト系は試料表面のみK原子の分布が見られる。一方、アジペート系、カプロ系、試料は試料全体に見られ、かつゲル分率は前者より小さいことが分かった。
春山 保幸; 四本 圭一; 田中 隆一; 金沢 孝夫; 瀬口 忠男; 森田 洋右
EIM-85-159, p.63 - 72, 1985/00
高分子絶縁材料に対するCo-60 線と電子線の照射効果を比較するために、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、天然ゴム、フッ素ゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体、ブテルゴムの各シート状試料について放射線照射し、それらの物理的、化学的変化を調べた。 線、電子線の線量評価は電離箱、CTA線量計を用いて行なった。 各高分子材料の照射効果は、ガス発生量、ゲル分率、体積膨潤比、および引張り試験による伸びと強度の測定により評価した。 以上の結果から、線と電子線の照射効果を比較した。
中瀬 吉昭; 栗山 将
IEEE Transactions on Electrical Insulation, 18(1), p.78 - 81, 1983/00
エチレン・プロピレンゴムを過酸化物で加硫し、その耐放射線性をイオウ加硫物と比較した。イオウ加硫物では原試料のゲル分率が高いほど、劣化は抑えられるが、過酸化物加硫試料では、ゲル分率の影響は認められない。劣化に対する線量率効果は、イオウ加硫物、過酸化物加硫試料ともに認められる。また、低線量率における酸化反応の優勢になることも同等である。これらの事実より、イオウ加硫物の耐放射線性が良好なことは、単にゲル分率の増加、すなわち架橋点の増加によるのではなく、架橋点の増加に伴うイオウ原子の増加になることが明らかとなった。
幕内 恵三; 片貝 秋雄; 萩原 幸
色材協會誌, 56(9), p.575 - 581, 1983/00
N-(n-ブトキシメチル)アクリルアミド(NBM)共重合体ラテックスの硬化温度を低くする目的で、種々の強酸性モノマーの放射線乳化共重合を検討した。強酸性モノマーとしては、リン酸基を有するアシッドホスホオキシエチルメタクリレート及び3-クロロ、2-アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、スルホン酸基を有する2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸及びP-スチレンスルホン酸ナトリウムを用いた。120C硬化塗膜の機械的性質は、強酸性モノマーを用いないもの、60C硬化塗膜と同等の性能を示し、低温硬化が可能であることを示した。しかし、塗膜の耐水性は劣り、改善の必要性があった。
中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 25, p.631 - 632, 1982/00
過酸化物により架橋したエチレン・プロピレンゴム(EPDM)の耐放射線性について検討した。EPDMの機械的性質は、線量の増加とともに極大を経て低下する。極大に到るまでは、性質の向上があり、その後低下が起るとみなすことができる。原試料の架橋度(ゲル分率)に関係なく、劣化が起り、かつ線量率の低いほど劣化の程度は激しい。一方、イオウ架橋(加硫)EPDMでは、線量率効果は上述と同様であるが、原試料の架橋度が大きいほど劣化は仕難い。EPDM中のイオウの存在量は、耐放射線性の向上に比例するような結果が得られた。
中瀬 吉昭; 伊藤 政幸
IEEE Transactions on Electrical Insulation, EI-16(6), p.528 - 532, 1981/00
被引用回数:7 パーセンタイル:68.71(Engineering, Electrical & Electronic)イオウ加硫エチレン・プロピレン・エチリデンノルボーネン三元共重合体(EPDM)の耐放射線性を研究した。EPDMの機械的性質は、照射すると極大値を示して変化する。この極大値は、供試料のゲル分率に左右される。一方、このゲル分率は、イオウ量と加硫促進剤の量を選択することにより大きく変化させることができる。試料の放射線劣化は、この極大値からの低下の度合いで評価できる。ゲル分率の高いEPDMは、ゲル分率の低い試料より劣化は少ない。劣化に対して線量率効果があり、照射中の劣化が酸素の拡散律速であることを示している。110rad/h以下では、この線量率効果が小さいため、通常100rad/h程度の原子炉格納容器内の劣化を評価することができる。硬さの変化は、劣化を評価するためのパラメータとして有効である。
三井 光; 清水 雄一
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.1539 - 1552, 1981/00
0~76wt%のスチレンをグラフト重合したポリエチレンの線分解を、真空中、30~100Cで行った。線量率は6.3510rad/hrであった。水素およびトランスビニレン基の生成量はポリマー中のスチレン単位の増加とともに減少し、これらの生成速度はそれぞれの濃度に関し一次の生成反応とゼロ次の消失反応を仮定した速度式によって表すことができる。ゲル分率は、照射時間および温度によって、ポリマー中のスチレン単位の増加とともに種々に変化する。ゲル分率はCharlesby-Pinnerの式を用いて解析した。これらの速度論的解析によって、スチレンをグラフト重合したポリエチレンの線分解では、水素の生成反応が幾らか阻害され、橋かけおよび主鎖切断反応は促進されるが、水素の消失反応ならびにトランスビニレン基の生成および消失反応はほとんど影響を受けないという結果を得た。以上の結果について、反応論の観点から考察した。
三井 光; 清水 雄一
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.1115 - 1122, 1980/00
3Mradの電子線を前照射したポリエチレンの線分解反応を、真空中,30~100Cの温度範囲において行った。線量率は6.3510rad/hrであった。線分解反応における水素の生成反応は前照射によってほとんど影響を受けないが、トランスビニレン基およびゲルの生成反応はいくらか抑制された。水素およびトランスビニレン基の生成速度は、それぞれの濃度に関してゼロ次の生成反応と一次の消失反応を仮定した速度式によって表わすことができる。これらの生成および消失反応の見かけの速度定数および活性化エネルギーは、電子線の前照射によって変化しなかった。ゲル分率はCharlesby-Pinnerの式を用いて解析した。橋かけおよび主鎖切断のG値は前照射によって増加したが、活性化エネルギーは変化しなかった。以上の結果に基づいて、線によってポリエチレン中に誘起される反応におよぼす電子線の前照射の影響について考察した。
三井 光; 清水 雄一
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 17(9), p.2805 - 2813, 1979/00
ポリエチレンの線分解における水素およびトランスビニレン基(t-V)の生成反応について、速度論の観点から研究した。照射は、真空中、30~100Cの温度範囲で行った。線量率は6.3510rad/hrであった。水素およびt-Vの生成速度は、いずれもそれぞれの濃度に関してゼロ次の生成反応および一次の消失反応をかていして誘導した速度式によって表すことができる。水素の生成反応の見かけの速度定数は、照射温度の上昇とともに幾らか増加し、0.6kcal/molの活性化エネルギーを与える。一方、水素の消失反応、ならびにt-Vの生成および消失反応の見かけの速度定数は、照射温度に無関係にほぼ一定である。Charlesby-Pinnerの式を用いてゲル分率を解析して得られた橋かけおよび主鎖切断反応のG値の活性化エネルギーは、いずれも1.5kcal/molであった。以上の結果に基づいて、線によって固体ポリエチレン中に誘起される化学反応について考察した。
瀬口 忠男; 橋本 昭司; 川上 和市郎; 栗山 将
JAERI-M 7315, 28 Pages, 1977/10
空気中で照射される高分子フィルムにおいて、酸素濃度がフィルム内でどのように分布しているかは酸化劣化を定量化する上で重要な因子となる。酸素ガス雰囲気で照射されるフィルム内の酸素濃度が線量率、酸素ガス圧などの照射条件によって、どのように変化するかを、酸素の拡散と、酸化反応の式から計算によって求めた。この計算結果をもとにして、ポリエチレンの酸化劣化をゲル分率を指標として定測したところ、両者がよく一致することがわかり計算方法の妥当性が明らかにされた。Appendixとしてポリエチレンへの酸素の溶解度、拡散、透過の各係数について文献値を集録した。
幕内 恵三; 浅野 雅春; 荒木 邦夫
高分子論文集, 34(7), p.515 - 520, 1977/07
被引用回数:5ポリ(フッ化ビニリデン)(PVdF)の放射線橋かけに対するトリメリット酸トリアリル(TATM)の添加効果と橋かけしたPVdFの機械的性質を検討した。このため、TATM存在下で電子線照射されたPVdFのゲル分率と膨潤率、さらに室温と100C、150C、180Cにおける応力-ひずみ曲線を求め、次の結果を得た。TATMはPVdFの放射線橋かけに対して著しく促進効果を示した。しかし、TATMの添加量が5%と、10%とでは、ゲル分率に大きな差が認められなかった。一方、膨潤比および応力-ひずみ曲線はTATMの添加量が多いほど橋かけ密度が高くなることを示した。橋かけ密度の高まりとともに顕著に変化する機械的性質は、降伏点応力の増加と破壊点の伸びの減少であった。TATMによる橋かけの効果は、PVdFの融点に近い180Cにおける100%モジュラスにおいて顕著であった。
萩原 幸; 鍵谷 司*; 荒木 邦夫; 鍵谷 勤*
J.Macromol.Sci.,Part A, 10(5), p.781 - 793, 1976/05
メタクリル酸メチル(MMA)、メタクリル酸(MAA)、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)、アクリル酸メチル(MA)およびアクリル酸(AA)の線橋かけ重合反応を行なった。初期における重合速度に対してアセチレン添加の影響は認められない。AAとHEMAの速度は他のものより著しく大きい。アセチレン無添加で完全に重合したPMA、PAA、およびPHEMAのゲル分率は100%であり、PMMAおよびPMAAではほぼ零である。アセチレンの添加により、PMMAのそれは100%になるが、PMAAではでは零である。この結果に基づき、アセチレンによる橋かけ濃度を求めた。アセチレンの添加により、PMAとPHEMAの橋かけ反応機構を考察した。一方、100%ゲル分率をもつポリマーの体積膨潤比(Sv)を測定し、これにより橋かけ濃度は2倍に、PMMAとPAAでは100倍以上に増大した。なお、Svは、ポリマー密度(Pp)、溶媒密度(Ps)および重量膨潤比(Sw)の関数として次式で表されることを明らかにした。Sv=(Pp/Ps)Sw+(1-Pp/Ps)
貴家 恒男; 武久 正昭
J.Macromol.Sci.,Part B, 11(3), p.389 - 401, 1975/03
cis-1.4-ポリブタジエン、cis-1.4-ポリイソプレン、TFE-プロピレン共重合体、スチレン-ブタジレン共重合体、エチレン-プロピレン共重合体trans-1.4-ポリブタジエンの放射線橋かけにおよぼす高圧力の影響を検討した。いずれのポリマーも加圧により橋かけは促進されるが、特に二重結合を有するポリマーに対する加圧の効果は顕著である。これは橋かけが二重結合の付加を通じて連鎖的に進行し、ラジカル再結合による停止反応が加圧によるポリマー分子鎖の運動抑制のため減少することで説明される。二重結合を有しないポリマーに対する加圧の影響は照射による切断反応の抑制が主なものと推定される。分子構造に規則性のあるポリマー、ガラス転位点の高いポリマーは数Kbarの圧力下で橋かけ効率の極大が認められるが、これはガラス転位圧力または加圧による結晶化と関係することを推論した。
三井 光; 細井 文雄; 鍵谷 勤*
Polym.J., 6(1), p.20 - 26, 1974/01
被引用回数:14ポリエチレンの橋かけ反応を、絶対圧力3kg/cmのアセチレンの存在下、1.110rad/hrの線量率の線を用いて、温度30~200Cの範囲で行った。ゲル分率は、温度の上昇とともに増加し、105C付近で最高値に達し、その後著しく減少して150C以上でほぼ一定値になる。ポリエチレンの融点以下の温度では、ゲルの生成量は真空中照射の場合と比較して、アセチレンの存在下では著しく大きい。ポリエチレンの重量は、線量の増加とともにほぼ直線的に増加し、その増加の割合は、150および200Cで低下する。アセチレンの存在における特徴的な構造変化は末端ビニル基の生成であり、その生成量は線量とともにほぼ直線的に増加し、生成速度は温度とともに増加する。アセチレンの存在において照射した場合の水素およびトランスビニレン基の生成量は、真空中照射の場合とほぼ一致する。以上の結果に基づいて、本橋かけ反応におけるアセチレンの作用機構について考察する。
武久 正昭; 貴家 恒男
Proc.of the 4th Int.Conf.on High Pressure, p.85 - 90, 1974/00
cis-1.4-ポリブタジエン、cis-1.4-ポリイソプレン、TFE-プロピレン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、trans-1.4-ポリブタジエンの放射線橋かけにおよぼす高圧力の影響を検討した。いずれのポリマーも加圧により橋かけは促進されるが、特に2重結合を有するポリマーに対する加圧の効果は顕著である。これは橋かけが2重結合への附加を通じて連鎖的に進行し、ラジカル再結合による停止反応が加圧によるポリマー分子鎖の運動抑制のため減少することで説明される。